ご自身に合った機械式(腕)時計を選ぶときには、ダイアルカラーが決め手となります。色は、視認性に影響し、着用する人のスタイルを反映して、さらに将来その腕時計が時代に見合っているかどうかを決定づけるものです。それでは、適切な腕時計の色を選ぶには、どうすれば良いのでしょうか。ノモス グラスヒュッテのプロダクトデザイナーは、このテーマについてこれまで多くの時間を費やしてきた専門家です。腕時計のデザインの重要な要素である色について、彼らの考えを以下に紹介します。このアドバイスを参考にしていただければ、ダイアルカラーが選びやすくなることでしょう。
(腕時計)ダイアルの大半が白である理由は?
このクラシカルなホワイトカラーは、ダイヤル素材によって生み出されています。ブランクにシルバー加工を施すと、表面はマットな白色になります。こうしたホワイトシルバー加工のダイアルは透明感とエレガンスで、機能的な計測器としての時計の本質を反映し、また腕時計のデザインが持つ他の側面を引き立たせます。
カラフルな腕時計の着用をすすめる理由は?
機械式腕時計は、時刻を知るためだけの道具ではありません。ある種の主張として、着用する人の性格や好みを表すものです。腕時計のダイアルに色を使うことでこうした自己表現が高まります。多くの場合、色は楽しさや遊び心を演出し、ある種の感情を呼び起こす力があるため、着用者と腕時計との個人的な繋がりを豊かにします。例えば、着用する人が好きな色や、その人を表すような色のダイアルを持つ腕時計は、ホワイトダイアルの同じモデル(でホワイトダイアル(を持つ同じモデル(の腕時計)よりも、ずっと深い感情の意味合いを持ちます。
色のついたダイアルは機能性も高い?
(視認性の観点から言えば、)色のコントラストが高いほど視認性が高まります。つまり、淡色のダイアルには濃色のタイポグラフィーが合い、逆もまた然りです。腕時計のダイアルに色を使うと、別の意味でも機能性が高まります。ノモス グラスヒュッテでは、秒針やミニッツマーカーをより見やすくするために、明るくコントラストの高い色を採用することがよくあります。または、インデックスを違う色で縁取ることもあります。これは一見すると目立ちませんが、ダイアルデザイン全体の明瞭さと複雑さに大きく貢献しています。クラブ・キャンパスモデルはこの効果的な例です。
手作業で作られたノモスの腕時計の珍しい特徴として、多くのモデルで日付リングの色とメインダイアルの色が同じことが挙げられます。キャリバーはモデルごとに作られるため、このように細部にこだわることによって(腕)時計作りがより複雑になりますが、全体的なデザインに一貫性と調和をもたらします。
ダイアルの色はどのように選ぶべき?
デザインの観点から言えば、自信が大切(鍵)になります。それは新しいものを試すには大胆さが必要だからです。ノモス グラスヒュッテでは、3色、時には4色の対照的な色を使って、より複雑で洗練された、驚きを与えるようなデザインのダイアルを製作するアプローチをよくとっています。ノモスの腕時計の個性的なデザインは、こうした複雑な色の相互作用から生まれるものです。あまり見かけない色のコントラストは、優雅に年を重ね、長い間魅力を保ち続けます。
ご自身の手首に着用する腕時計を選ぶときにまず考えるのは、好きな色やよく着る服のカラーパレット(を考える)でしょう。特定の色をよく着る場合には、対照的な色の腕時計を選ぶと良いのです。例えば、赤、青、黄色などの鮮やかな原色は、モノクロのコーディネイトに遊び心を加えます。
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特定の色が時代遅れになるのはなぜ?
トレンドは絶えず進化します。ファッションは目新しさが命(なの)です。特定の色が服や腕時計のダイアル、家具などあらゆるものに使われ出すと、その色はやがて廃れていくでしょう。腕時計を購入するときは、こうしたファッションのサイクルをできるだけ避けることが最善の戦略です。そうすれば、投資した腕時計はその魅力を保ち続け、将来的に時代遅れになることを避けられます。
だからこそ、ノモスは流行りのトレンドをデザインに採用することを避け、従来的な色の組み合わせの潮流に逆らっているのです。私たちは、簡単に分類できない色のほうがずっと面白く、その正確な色合いをめぐって議論が巻き起こり、魅力が引き出されると考えています。例えばノモスのアトランティックブルーは「ほぼブラック」であると表現されることが多いのですが、ブラックのストラップと組み合わせると、ダイアルのほのかなブルーがより際立ちます。こうした曖昧な色は、複雑さとシンプルさ、そして目新しさと親しみやすさの融合といった、さらに幅広い対話へと繋がります。こうした色は、時間の経過とともに深みと面白みを増す傾向にあります。これは、今後何十年にもわたり着用されることを想定してデザインされた腕時計になくてはならない要素なのです。
ダイアルに使われる色が増えると、腕時計の値段も高くなる?
機械式腕時計の製造コストに影響する要素は数多くあります。例えば、ケースの素材や構造、ケース内部の複雑なキャリバーなどです。ダイアルが複雑である場合、完成までにいくつもの試作品が作られるのは事実ですが、必ずしも値段が高くなるわけではありません。ノモス グラスヒュッテのカラフルなダイアルを持つ腕時計は、同様のホワイトシルバー加工の腕時計と同じ価格帯に収まります。しかしこれは、時計業界では必ずしもそうではなく、カラフルなダイアルを持つ機械式腕時計は価格帯が上がることが多いです。
機械式腕時計のダイアルデザインに影響する要素はいくつある?
最適なダイアルの色はどうやって選ぶ? 何にでも合うダイアルの色は?
ベストなダイアルカラーは一つではありません。まったく同じ色でも、着用する人によって違って見えるからです。まずは、好きな色や、どの色がご自身に一番似合うかを考えるのが良いでしょう。次に、寒色と暖色のどちらが好みかを考えてみましょう。一つの色調でも、膨大な多様性があります。例えばわずかにグレーがかったクールなブルーは、鮮やかなスカイブルーとはまったく違います。このアプローチで、ご自身の肌の色やキャラクターにマッチする色を見つけることができるかもしれません。
ノモス グラスヒュッテが色を大切にしているのはなぜ?
ノモス グラスヒュッテは、ダイアルのデザインにおいて選ぶ色合いの複雑さやクリエイティブな色使いの両方で、卓越した色の専門家として知られています。独立したウォッチマニュファクチュールとして、ノモスは色によってデザインが変貌することに楽しみを見出し、ノモスを象徴するタンジェントモデルを様変わりさせる大胆さも併せ持っています。タンジェント 38 デイト - グラスヒュッテ時計製造175周年の特別エディションは、31色もの展開があります。ノモスは、カラフルな腕時計が持つ個性を評価しており、この色彩豊かな腕時計のモデルは、白と黒のダイアルが大多数を占める高級時計製作の世界に多様性をもたらすものと考えています。
腕時計の文字盤に使う色について、語れることはまだまだたくさんあります。このテーマについては特定の文字盤の色のページで、そうした色が持つ意味とともに、詳しく解説しています。
ブラックダイアル
ダークで神秘的なブラックは、上品で控えめな面持ちです。ブラックダイアルの腕時計のセレクションやスタイリングについて詳しく知る。
ブルーダイアル
世界でも最も人気の高いこの色は、手首の上でもとても映えます。ブルーダイアルの腕時計のセレクションやスタイリングについて詳しく知る。
レッドダイアル
いつでも主張する大胆な原色は、手首の上で自信のある印象を与えます。レッドダイアルの腕時計のセレクションやスタイリングについて詳しく知る。
グリーンダイアル
もともと自然と繋がりの深い緑は、安らぎの色として知られています。生き生きとした鮮やかな緑もあります。
マルチカラーダイアル
遊び心があり複雑で、多くの場合個性的なマルチカラーのダイアルは、見る者を惹きつけます。近くで見れば見るほど新たな発見があります。